人生を楽しむために欠かせない「3つの健康」

人生を心から楽しむためには、土台となるものが必要です。
それが「健康」です。
ここでいう健康とは、単に「病気をしていない」ことや「体が弱っていない」という表面的なものではありません。もっと本質的で、人生そのものを支えるものです。
WHO(世界保健機関)は健康を次のように定義しています。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」
つまり「体が元気」というだけでは不十分。
心の安定 や 人とのつながり まで含めて、はじめて人は健康であるといえるのです。
私はこの定義を知ったとき、強く納得しました。
なぜなら、体の調子が良くても心が荒れていれば人生は楽しめませんし、心身ともに整っていても孤独感に苛まれていれば、やはり幸せとは感じられないからです。
人生を楽しむための健康は、大きく分けて「肉体的」「精神的」「社会的」の3つ。
それぞれを具体的に考えてみましょう。
1. 肉体的健康 ― ずっと元気で動ける身体を保つ
肉体的な健康があると、毎日をエネルギッシュに過ごせます。
年齢を重ねても「まだまだ動ける」と思えることは、自分への自信にもつながります。
例えば、風邪をひいたり腰を痛めたりすると、普段当たり前にできていたことが途端にできなくなりますよね。やりたいことがあっても体がついてこないと、活動は強制的にストップさせられます。その不自由さを考えれば、普段から身体を整えることがどれだけ大切か実感できるはずです。
肉体的健康を維持するために欠かせないのが、やはり「食事・睡眠・運動」という基本です。
- 食事:栄養バランスを意識した食生活。特に野菜やたんぱく質を意識するだけで体調は大きく変わります。
- 睡眠:十分な時間だけでなく、寝る環境を整えることも大事。寝具や照明を工夫するだけで質は向上します。
- 運動:激しい運動をする必要はありません。散歩やストレッチ、軽い筋トレなど、無理なく続けられるものを取り入れましょう。
大切なのは、これらを「一時的に頑張る」のではなく、生活のリズムに組み込んで継続すること です。
ちなみに私は運動が不足しがちなので、意識的に散歩やスクワットなどの筋トレを取り入れるようにしています。

ほんの10分の運動でも、身体だけでなく心までスッキリするのを感じます。
2. 精神的健康 ― ゆとりある心で生きる
心の健康が満たされていると、毎日がぐっと生きやすくなります。
多少のストレスやトラブルがあっても、感情に大きく振り回されず、自分を保つことができる からです。
精神的に健康な状態とは、ネガティブな感情がまったくないことではありません。むしろ、落ち込んだり不安になったりするのは自然なこと。大切なのは、それらに必要以上にとらわれず、事実と解釈を切り分けられる ことです。
例えば「雨が降った」という事実があっても、「嫌な一日になった」と考えるか「今日は家でのんびりできる」と考えるかで心の状態はまったく違ってきます。同じ出来事でも 受け止め方 次第で、心の健康度合いが変わる のです。
精神的健康を育むためには、肉体的健康との相乗効果も大きいです。
実際に厚生労働省の資料でも、適度な運動や栄養バランスの取れた食生活がメンタル面に良い影響を与えることが示されています。
こころの健康には、個人の資質や能力の他に、身体状況、社会経済状況、住居や職場の環境、対人関係など、多くの要因が影響し、なかでも、身体の状態とこころは相互に強く関係している。
(中略)
こころの健康を保つには多くの要素があり、適度な運動や、バランスのとれた栄養・食生活は身体だけでなくこころの健康においても重要な基礎となるものである。
(中略)
健康が総合的なものであることを考えると、身体的な健康とこころの健康を統合した全人的なアプローチが重要である。
我が家では「生活のリズム」を大切にしています。
特に食事と睡眠の時間は、仕事や習い事の予定があっても大きく崩さないように心がけています。そのおかげで、子どもも大人も気持ちが安定しやすいのを感じます。
私は「心は子供のようにワクワクし、頭は大人のように理性的である」という状態を理想 としてます。
健康を守るために大人の知恵を使いながら、人生を楽しむときは子どものような純粋な心で向き合う。そんなバランスを意識して日々を過ごしています。
3. 社会的健康 ― 人とのつながりが生きる力になる
最後の柱が「社会的健康」です。
これは意外と見落とされがちですが、実はとても大切です。
人間は社会的な動物です。
単に遺伝子を残すために生きるのではなく、「誰かと一緒にいたい」「想いを共有したい」という欲求を持っています。孤独が長く続くと、心だけでなく体の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。
社会的健康を支えるのは、人とのつながり です。
- 家族との関係
- 友人や同僚との交流
- 地域やコミュニティとのつながり
これらは量の多さではなく、「自分がつながりを実感できるかどうか」が大切 です。
私は結婚し、3人の子どもと暮らしています。学生時代からの友人や会社の仲間もいます。人数は決して多くはありませんが、それぞれに確かな実感があり、心を支えてくれています。
社会的健康とは、他人と比べるものではありません。
SNSで何百人とつながっていても、孤独を感じる人はいますし、数人の仲間しかいなくても満ち足りている人もいます。
大事なのは「自分が満足できるつながりを持てているかどうか」なのです。
健康があってこそ、人生は楽しくなる
健康とは、ただ病気がない状態ではありません。
- 肉体的に元気であること
- 精神的に安定していること
- 社会的に満たされていること
この3つが揃ってはじめて「健康」と呼べます。
そして、その健康こそが人生を楽しむための土台になります。
土台がしっかりしていれば、仕事も趣味も人間関係も 前向きに取り組むことができる のです。
私たちはせっかくこの世に生まれ、人としての時間を与えられました。
ならば、少しでも 楽しい瞬間が多い人生 を送りたいですよね。
そのために、ぜひ「肉体・精神・社会」の3つの健康を意識してみてください。
小さな習慣の積み重ねが、やがて大きな違いを生みます。
あなたのこれからの生き方が、より良い方向へ大きく変わるきっかけ になるかもしれません。



