「10年先の悩みを、今から少しだけ考える」という人生のコツ

あなたは、10年先の自分の悩みを想像したことがありますか?
多くの人は、目の前の出来事に追われながら日々を過ごしています。
家事、仕事、子育て、人間関係…。一日の終わりには疲れ切っていて、「未来のことなんて考える余裕はない」というのが本音かもしれません。
でも私は最近、
「10年先の悩みを今のうちにちょっとだけ考えておくと、人生は少し楽になる」
という仮説にたどり着きました。
きっかけは、私の妻のあるエピソードです。
妻の人生設計とその結果
妻は学生の頃から、ある目標を持っていました。
「30歳までに子どもを3人産む」
これはただの夢ではなく、本人の中ではほぼ決定事項。
そのために結婚や出産のタイミング、キャリアの選び方、ライフスタイルをぼんやりと逆算し、考えていたそうです。
そして現在。
多少のズレはあったものの、目論見どおり、現在私たちには3人の子どもたちがいます。
子育ては大変ですが、夫婦そろって「このタイミングでよかったね」と思える日々を過ごせています。
この出来事から、私は気づきました。
妻は、
「10年先の自分が直面するであろう悩み」を、学生時代からすでに“予習”していた
のです。
そして、その予習があったからこそ、いざ現実が来たときに慌てず対応できたのだ、と。
10年先を想像すると何が変わるのか
目の前の悩みは、突然やってきます。
想定していないから、対策もない。だから振り回される。
その結果、本来集中したい人生の方向に時間もエネルギーも割けなくなります。
一方で、10年先をあらかじめ想像しておくと、心の準備ができます。
行動が小さくても、早くから積み上げていれば、後になって慌てることが減ります。
たとえばこんな違いがあります。
想定していない場合 | 10年先を予習している場合 | |
---|---|---|
悩みの発生 | 突発的で心が乱れる | 想定内で落ち着いて対処できる |
行動 | 後手に回る | 小さな行動を継続できている |
精神状態 | 焦りや不安が大きい | 人生に集中できる余裕がある |
つまり、10年前に悩み済み・対策済みなら、今の自分は目の前のことにもっと集中できるのです。
具体的にどう考える?
もちろん「20年先」のことまで考える必要はありません。
あまりに遠い未来は、変数が多すぎて予測も難しいですし、対策の精度も落ちます。
むしろ「変化が大きすぎて拾いきれない」というデメリットのほうが目立ちます。
おすすめは 5年後〜10年後。
このくらいの期間であれば、現実感もあり、行動に落とし込みやすいです。
私の場合、今すでに考えているのはこんなことです。
- 子育てが終わったあとの自分時間の使い方
- 老後資金の準備
- 夫婦の健康維持
- 仕事や役割の選び方
どれも「まだ先のこと」ではありますが、頭の片隅に置いておくことで、選択や行動に少しずつ影響が出ています。

たとえば老後資金なら、積み立てや投資をすることで、将来の不安がだいぶ減ります。
考える時間は「真剣でなくていい」
ここまで読むと、「そんなに先のことまで計画的に考えるのは大変そう」と思うかもしれません。
でも、そんなに真剣になる必要はありません。
10年先のことなんて、正直どうなるかわかりません。
だからこそ、軽く想像するだけで十分です。
通勤電車の20分、カフェでのひとり時間、夜寝る前の5分。
その程度のゆるさで、「未来の自分は何に悩むだろう?」と考えてみればいいのです。
むしろ、1日のうち考える時間は少しでいいのです。
残りの時間は“今”を思いきり楽しむ。これくらいラフでも大丈夫。
未来を予習するのは、今をより楽しむためのスパイスのようなものなのです。
行動のヒント
では、具体的にどうやって「未来の予習」をすればよいのでしょうか。
おすすめは次の方法です。
(妻から実際に聞かせてもらったものも含みます)
- 自分の年齢+10歳のタイトルの本を読む
30歳なら「40歳からの○○」という本を選んでみる。 - 10歳上の人と話す
リアルでもSNSでもOK。実際の経験談は本よりもリアルです。 - 未来の悩みリストをつくる
健康、お金、人間関係、仕事、趣味など、カテゴリごとに10年後の自分を想像する。 - 1つだけ小さな行動を始める
お金なら100円貯金でもいいし、健康なら毎日1分のストレッチでもOK。
大事なのは、「完璧に準備しよう」と思わないことです。
予習とは、ただの準備運動のようなもの。
やっているか、やっていないかで、未来の動きやすさがまるで違ってきます。
「気づいたら迷路にいる」が一番つらい
人生の悩みは、突然迷路のように現れます。
しかも、事前にその迷路の存在を知らないと、出口が見つからずに立ち往生します。
私が言いたいのは、
迷路の地図をざっくり描いておくだけでも楽になる
ということ。
細かく解く必要はありません。
「あそこに迷路があるらしい」ということを知っているだけで、心の準備ができるのです。
まとめ
- 10年先の悩みを軽く想像しておくと、人生は少し楽になる
- 考えるのは5〜10年先がちょうどいい
- 未来の予習は短時間・軽い気持ちでOK
- 「年齢+10歳の本」「10歳上の人の話」が参考になる
- 小さな行動を今から始めることで、未来の選択肢が広がる

今日の10分が、10年後のあなたを救うかもしれません。
さいごに:未来を予習して、今をもっと楽しむ
未来を考えることは、「今を犠牲にする」ことではありません。
むしろ、今をより楽しむための準備です。
10年後の自分を軽く想像してみましょう。
その姿が見えれば、「じゃあ今これをやっておこう」という小さな行動が生まれます。
その一歩があるだけで、目の前の出来事に振り回されにくくなり、心に余裕が生まれます。
未来を予習するのは、地図を持って歩くようなもの。
だからこそ、寄り道も安心して楽しめるのです。
10年後、あなたはどんな場所で、どんな人と、どんな表情をしているでしょうか。
そのとき笑顔でいられるように、今日からできる小さな一歩を踏み出してみませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。