決断疲れ(意思決定疲労)を減らす!ルーティン化で人生をもっと有意義にする方法
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はじめに:決断疲れとは何か?
みなさんは「決断疲れ」または「意思決定疲労」という言葉をご存じでしょうか。
これは、1日の中で繰り返し行う選択や判断によって、脳のエネルギーが消耗し、集中力や判断力が低下してしまう現象のことです。
心理学や行動経済学の研究によれば、人間は1日で約3万〜3万5千回もの選択をしていると言われています。
「何を着るか」「朝食を食べるかどうか」といった小さなことから、「どの仕事に優先的に取り組むか」といった大きな意思決定まで含まれます。
たとえば、朝起きてから出勤するまでの間に、私たちはすでに何十回もの判断をしています。
服を選び、朝食のメニューを決め、メールに返信するか後回しにするか、天気によって傘を持っていくかどうか…。
こうした一見些細な選択も、積み重なれば大きな負担となり、脳のエネルギーを奪っていくのです。
決断疲れが起きる原因は2つ
1. 選択の積み重ね
脳は筋肉と同じで、使えば使うほど疲れます。
小さな選択を繰り返すだけでも、脳の「意志力リソース」は消耗し、夕方になると集中力や判断力が落ちてくるのです。
有名な実験として、スタンフォード大学経営大学院のレヴァヴ氏による、イスラエルの裁判官を対象にした研究があります。
この研究によると、同じ罪状の被告であっても、午前中の早い時間に審理された場合は仮釈放の可能性が高く、午後遅くになるとほとんど仮釈放が認められないという結果が出ました。
これは、裁判官が多くの判断を繰り返すうちに疲れ、リスクの低い「現状維持」の選択をしやすくなったことが原因だと考えられています。
2. 選択肢の多さ
現代社会は、情報量と選択肢があふれています。
スーパーに行けばヨーグルトだけで数十種類、ネットショッピングでは無限に近い候補が表示されます。
SNSを開けば、みな様々な発信をしていて、輝かしく、どれも正解のような気がしてくる。
「より良いものを選びたい」という思いは自然ですが、選択肢が多すぎると迷いが増え、決断にかかるエネルギーも増えます。
決断疲れを回避するカギは「ルーティン化」
こうした決断疲れを減らすために有効なのが「ルーティン化」です。
ルーティン化とは、日常の行動や選択をあらかじめ決めてパターン化し、無意識レベルで行える状態にすること。
スティーブ・ジョブズが毎日同じ黒のタートルネックを着ていた話は有名です。
これはファッションのこだわりというよりも、服を選ぶエネルギーを減らし、その分をクリエイティブな仕事に集中させるための戦略でした。
私が実践している「選ばない仕組み」
ここからは、私自身が取り入れている「選択を減らす工夫」を少しご紹介します。
服や持ち物を最小限に
- 衣類は3着だけ(パジャマ兼外着として兼用)
- 靴は1足だけ(ランニングシューズ)
- 財布は持たない(カードとお札をキーケースに入れ、小さいコインケースを持つ)
- 腕時計はつけない
選択肢を極限まで減らすことで、朝の支度はほぼ自動化されます。
「今日は何を着ようか」と考える必要がなくなり、1日のスタートが驚くほど軽くなります。
食事パターンの固定
- 朝食は取らず、オートファジーを意識(16時間断食による代謝改善)
- 昼12:00、夜18:30、食事時間を固定
16時間断食は健康法の一環でもありますが、同時に「朝食のメニューを考える」という選択も不要になります。
結果的に時間の節約にもつながります。
睡眠スケジュールの固定
- 夜21:30就寝、朝4:30起床
睡眠時間を一定にすると体内時計が安定し、生活リズムが整います。
また「何時に寝ようかな」と迷うこともなくなり、就寝前のスマホだらだら時間も減りました。

いろいろ試し、私の場合は7時間睡眠なら健康をキープできることがわかったので、必ず確保できるスケジュールにしています。
決断疲れを減らすメリット3点
決断疲れを減らすメリットとしては3つ挙げられます。
1. 集中力の温存
日常の小さな判断で脳を疲れさせない分、重要な場面で最大限の集中力を発揮できます。
2. 精神的な安定
選択の迷いや後悔が減るため、気持ちが穏やかになります。
「あれで良かったのかな」というモヤモヤも激減します。
3. 健康面の改善
精神的な負担が減ることで、結果的に体も疲れにくくなります。
私自身、以前よりも長時間の集中作業がしやすくなりました。

集中力の温存が目的でルーティンを整え始めたのですが、精神的・肉体的健康が向上したのは棚ぼたでした。
決断疲れを防ぐための3ステップ
決断疲れを防ぐためのステップは大きく3つです。
ステップ1:繰り返し迷う場面を特定する
たとえば、朝の服選びや昼食のメニュー、休日の過ごし方など、「何度も悩んでいる場面」を書き出してみます。
ステップ2:選択肢を減らす
服や食事メニューを固定したり、事前に予定を立てておくことで迷う回数を減らします。
ステップ3:スケジュールを固定化する
起床・就寝時間や、運動・食事の時間を固定すると、体も心も安定します。

ステップ1の書き出しは、スマホやPCでもいいのですが、個人的にはノートとペンで行うことをオススメします。
筆圧や、文字の大きさなど、その時の想いもそこに投影され、主観情報をより深く客観視できるからです。
注意点:ルーティン化しすぎない
ここまでルーティン化のメリットや便利さについて書いてきたわけですが、一方ですべてを固定化しすぎると柔軟性が失われるリスクもあります。
旅行や突発的なイベントなど、変化を楽しむ余白を残しておくとバランスが取れます。
あなたも「選ばないルーティン」を試してみよう
「決断疲れ」を減らすことは、単なる時間効率化ではなく、人生の質を高める行動です。
まずは1つ、毎日の選択を減らす仕組みを取り入れてみましょう。
それが、よりエネルギッシュで満足度の高い毎日への第一歩になります。
まとめ
- 決断疲れ(意思決定疲労)は、選択の積み重ねで脳が疲弊する現象
- 回避にはルーティン化が効果的
- 服・食事・睡眠などを固定化すると、集中力や体調にも良い影響
- 柔軟性も忘れず、無理のない範囲で取り入れるのがポイント

あなたの「選ばないルーティン」は何ですか?
ぜひ教えていただけると嬉しいです。